魔法の粉
海辺で食べた白いおにぎりと、
音楽を聴きながら見た夕日と、
堤防にくっついて座る男の子ふたりと、
とっても良かったな。
膝枕してさ。
今日はなんだかとっても疲れてしまって、
終業間際には、ぐったりしてしまった。
なんか落ち込んでいた気もするけれど、
忘れてしまった。
真面目で丁寧な人の心の動きは、
私をときどきとても苦しくさせる。
何にも気付かないフリをしたくなって、
今日は少し思いやりのない態度を取ってしまった。
あの人が心を砕いているのを見るのが辛いのと、私が迷惑をかけているのが辛いのと、私も清く正しくありたいと思って苦しいのと、そういう気持ちでしんどくなってしまう。
いつも、秋くらいになると、人間関係が落ち着いてきて、この段階になる気がしている。
緊張していて詰めた人との距離を、
離したくなる。
嫌なことはしない、とか、
思ったことを言う、とか、
うまくできない。
私が泣くから、
明日には新しい1日目が始まるのかもしれない。
そうだったらいい。