我慢負け
雨の日には乗り合って、車で職場へ行く。
同盟4人、片道100円。
黙ってご機嫌でいることを、
数年前の目標に掲げたのに、
黙ってご機嫌でい、られない。
家を出るときには、
振られた話にしか反応しないでおこうと思っていたのに、1秒の沈黙が耐えられない。
毎朝、通勤途中に立ってる酒屋のおじさんが、会釈してきてこわいという、くだらない話をしてしまった。
会釈返してるひと1、
会釈されないひと1、
知らないひと1。
猫が横切る
朝、自転車で通勤していたら、
目の前の軽トラがスピードを緩める。
なんだか事情がありそうだと思って見ていると、
左から右へ、猫が横切っていった。
真っ白い足の、茶トラ模様の背中の。
「あぶないよー」と言いながら、通り過ぎる。
(「猫に話しかける私」なんてあざとい、とか思いながらも)
猫は、母猫のお腹の中で、
背中からインクが垂れてきて模様ができるとか。
いつかそのことを聞いて以来、
いつも模様を確認して、インクが垂れる様子まで思い浮かべる。
あの猫は、3色(黄土色、茶色、黒)がまあまあの量で垂れたらしい。
手が白いということが、本当にかわいい。
怖い顔してたけど。