ベロベロの人がやってきて、呂律の回らない、なに起きてんの?なに起きてんの?と、責める口調。そのままベッドに倒れ込み、いろいろな言葉を口走っていく。

とりあえず、タバコとお酒くさいひとが、綺麗なシーツに乗るから、それに、楽になりたかろうと、服を脱がせていたら、めんどくせえ、と言うので、びっくりしてしまう。いいんだよ、そのままでいいならそのままで、苦しくないかなと思って、といえば、俺って本当めんどくさいよな、だっせえー、と自己嫌悪している。

自分でも分かってるんだけど、恋をすると器が小さくなってしまうんだと、面倒くさいよね、ごめんね、でも、このやり方しかできないんだと。

酔うために飲んだんだと、飲まずにはいられなかったと、飲まずにこんなところに来られないよと。ぐにゃぐにゃになりながら、たくさん話す人。

合間に、なんで起きてんの、昨日は23時に寝てたくせに、意味わかんねえ、なに起きてんの、などと、言う。

こうしたかったと言いながら、くっついて、でも、私に、落ち着いて、と言い、今日は寝に来たんだから、と言う。寝に来たの?と聞き返したら、そうだよ、でも大事なことでしょう?というから、本当だね、大事なことだね、という。

たくさん話しながら、制御できない自分を責め、でも悲しい思いの原因を作った私を責め、でも今こうやって会えているだけで俺はハッピーなんだと、つなぎとめる。

大体のことがどうでも良くなって、安心して、たくさん話す人のそばで、うなづいたり、そうなの?と聞き返したり、頭を撫でたり、身を委ねたりする。

あなたはひどい女だよ、いいところなんて一つもないよ、俺のことをもてあそんで、とあまりに繰り返すから、少し悲しくなってしまう。

嘘でしょ?訂正して?というと、本当だよと言いながら、抱き寄せられたりする。

困ったかわいい人だ。

何度も、俺の愛情を感じる?ときく。会いたくてたまらなくなる、なんでここにいるんだろう、俺めんどくさいよね、と。

携帯ショップに行ったの?ときくから、行って設定を教えてもらったと言えば、簡単なことだったでしょう?と、少し鼻で笑われた。

 

夜明けころに眠り、次に起きたら、日が昇ってからずいぶんと経っていた。

 

歯磨きやお風呂、コーヒー、テレビをして過ごす。帰るという人を見送り、そのあと、どこかでランチしようかと思っていたら、ご飯までは一緒にというので、一緒にバーガーを食べに行く。

 

 

風邪の前兆を訴えて帰る人。

寝て治りますように。